仙台事業所「父が病に倒れて・・・」

仙台市 T.Tさん


 私の父(57歳)は平成16年11月、脳出血で倒れました。患者様の施術を終え車に戻ると「至急連絡を!父が山形で倒れ救急車で運ばれました」との姉からのメール。一瞬何が何だか分からず、車から飛び出し泣き崩れたのを覚えています。脳出血の恐ろしさはこの仕事にかかわっている以上、嫌でも知っていました。
 父の症状は思った以上に悪く、重度の意識障害、全失語、右片麻痺。紙切れ1枚に書かれたこの言葉は、本当に重く辛いものでした。
 父は1週間ほどで目を覚ましましたが、意識が朦朧としているにもかかわらず、何度も起き上がろうとしたり点滴をはずそうとする姿を見て「お父さんそんなに頑張らないで」と泣き叫ぶことしかできませんでした。院内では父と同じ病気で苦しむ方や家族の方と話す機会があり、皆さんの温かい励ましに、何度も救われました。
 病院では食事をほとんど口にしなかったのに、年末年始の3日間を自宅で過ごした際には目を見張るほどの食欲で、私と兄の二人三脚での朝夕のリハビリにも積極的でした。ある日の食事後、今までピクリともしなかった右手をマッサージしていた時、父が顔を真っ赤にして私の手をぎゅっと握りました。私は涙が止まらず、家族中大騒ぎで、母は親戚中に電話を掛けていました。
 今も父は病院でリハビリに励んでいます。全失語と言われ一番心配されていた言語も、今では「ジュース買ってきてくれ」など上手に人を操るまでになりました。母は今でも山形の病院で出会った家族の方と手紙のやり取りをしています。たくさんの出会いが私たち家族を救ってくれました。
父が退院したら、父の今ある機能を最大限に生かせるよう、私自身も父のリハビリに取り組み、マッサージと機能訓練に頑張りたいと思っています。そして、家族そろって旅行が出来る事が、今の私の新たな目標です。

車いすの父と娘