札幌事業所「やさしい笑顔に癒されています」

北海道札幌市 T・Kさん(51歳、アスペリン喘息・糖尿病)


 Kさんと初めてお会いしたのは、平成19年5月。ご自宅に訪問したときの印象はまだ深く残っています。健常者向けのアパートの一室で、ベッドの前、車椅子に乗ったKさんは、かなりふくよかで全身がむくんだように見えました。
一見強面のKんからは想像できないような、一言一言をささやくような優しい話し方で、お体の辛い話をしながらも、笑顔で答えてくださいました。

 30代半ばから気管支喘息を発症していたKさん。平成17年の暮れ、意識障害を伴う最重症型の喘息発作に襲われ、年末から年始の4日まで意識が無いまま倒れていました。ようやく4日にご自分で救急車を呼び、病院へ搬送されたそうです。その間に、不思議なことがありました。倒れていたはずの2日に、なんとスーパーに買い物に行っており、救急搬送の際に救急隊員から、玄関の買い物袋とお財布をどうするか尋ねられたというのです。

 救急搬送後は4月中旬まで意識のないまま、釧路に住むお母様に3回も危篤の連絡が届いたそうです。1回目の危篤の連絡を受けたお母様は、お体が丈夫でない上、札幌までが遠いとの理由で駆けつけられなかったそうです。それが2回目、3回目となり、「もうお任せしますから」と結局駆けつけることはなかったと、今では笑い話になりました。

 眼球しか動かないような、重篤な状態から抜け出すべく、入院中の病院でチームを組んでのリハビリがスタートしました。タイムスリップしていた4ヶ月をたどる、辛い毎日の始まりでした。25kgの減量も…。
 その後、既にふれあいでマッサージを始めていた患者さま(現在も施術中)の紹介で、Kさんからご連絡をいただきました。

猫のイラスト

 当時は、日中車椅子に座ったまま殆どの時間を過ごし、ベッドへの移乗をするだけの生活だったそうです。正直な話、マッサージにはそれほどの期待をしていなかったそうです。法改正により、呼吸器系の疾病では医療保険でのリハビリができなくなり、やむなくマッサージで…と方向転換せざるを得なかったのですが、始めてからはその効果に驚いたそうです。

 体が楽になるだけでなく、精神的に落ち込みがちになりやすいこの状況で、施術者と交わすコミュニケーションが本当に力になったとおっしゃってくださいます。今も、休みには必ず振替を希望されます。「休むと苦しい」のだそうです。
 お見受けする姿からは想像できませんが、実はKさんは手芸が趣味でいらっしゃいます。ティッシュボックスのカバーを作ったり、ご自分の帽子を編んだり、やさしい語り口と同様のお人柄がしのばれます。さらに、大の猫好きで、猫グッズがそこかしこに。もちろん、かばまるもお気に入りです。
山岸施術者との会話は、まるでボケと突っ込み。若かりし頃のやんちゃを偲ばせるエピソードも多々伺いましたが、ここでは披露できませんのであしからず。
 Kさんの、誰にでも変わらない笑顔とやさしい声掛けに、私たちの方が癒されています。