山口事業所「約束のお茶」

日本の伝統文化に造詣が深く、お茶、書物などの趣味をもたれるSさんは、その中でも特にお茶が一番好きな様子で、「お茶、飲んでいけば?」とお誘いいただくことが多くありました。しかし、時間の都合でお断りせざるを得ませんでした。

そんな七月のある日、体調を崩したSさんは入院。レビー小体型認知症と診断され、その後もみるみるうちにコミュニケーションが不能なほどに症状が進行してしまいました。しかし、二か月後の九月には、ご家族から退院することになったので、施術を再開したいとの連絡をいただき、訪問が再開しました。入院する前よりはコミュニケーションがとれるようになってきた十月のある日、肌寒さを感じた日のことです。

「いつか飲ませるって約束したから」と約束のお茶を出していただきました。佐々木さんがその約束を覚えていてくださったことに深く感動しながら、美味しくお茶をいただき、もっともっと佐々木さんに喜んでいただけるようにがんばっていこうと思った時でした。

山口事業所 田中