徳島事業所「この仕事について本当によかったと思った瞬間」

 平成25年5月より施術に入らせて頂いた患者様で「Aさん」。明るい性格で、施術中に音楽をかけられたり、趣味の話をされたり、お孫さんの話をされたりと本当に「かわいらしいおじいちゃん」でした。大阪に嫁がれた娘さんが月2回くらい徳島まで車で帰ってきては色々とお世話をされていました。

 訪問当初は、歩行にもふらつきがあり、体調も良くなく家族さんもかなり心配をされていましたが、週3回訪問させて頂き1か月2か月と訪問が続くにつれお元気になられて、家族には危ないからと自宅内の階段は使用禁止の約束をされていたそうですが、内緒でご自身が歩行訓練の為と階段の上り下りまでされるようになって、家族さんからも以前の元気な「おじいちゃん」に戻ってきたとご本人さんともども喜んでいただいておりました。

 10月のある日、生まれたばかりのひ孫さんと、お孫さん、娘さんとが徳島に来られて、Aさんも大変喜ばれ、ぜひひ孫さんと写真を撮っておきたいと市内の写真館に出向き家族写真を撮られとても喜ばれたそうです。しかしその日の夜、「少し疲れた」と早めにお休みになったそうで、娘さん一家も大阪に帰られましたが、翌朝、ご自身でトイレに行こうとされたようでトイレの前で意識を失い倒れているところを朝やってきたヘルパーさんが発見し、救急車で病院に搬送されましたが、そのままご逝去されました。

 後日所長とご焼香にお伺いした際、娘さんより「主治医の先生からは、今年の夏を越すことはできないだろう。」と言われていたということと、毎朝安否確認の電話の際に、「今日はマッサージに来てくれる日なんだ。」と嬉しそうに娘さんに告げられていた様子をお聞かせいただきました。夏を越す事が出来ないと言われていたにもかかわらず、10月まで明るく過ごせたこと、本人さんがとても心配されていたひ孫さんの誕生と写真まで一緒に撮ることが出来た事に対して「最後の親孝行ができました。」「本当にフレアスさんには感謝しています。」とのお言葉を頂いきました。大変ありがたく、この仕事について本当によかったと思った瞬間でもありました。その場では我慢して家族さんに涙を見せない様にしていましたが、帰りの車の中と、自宅に帰ってからは患者様との思い出がよみがえり涙が止まりませんでした。

徳島事業所 板東 理絵

涙